#ダリチョコ の映画とグルメ

しょーもないブログです。I am stupid anytime.

空のハシゴ: ツァイ・グオチャンの夜空のアート ケヴィン・マクドナルド監督

にほんブログ村 映画ブログへ



Sky Ladder | Official Trailer [HD] | Netflix


ツァイ・グオチャン(蔡 国強)と同じような世代を生きながら、彼の痕跡のほんのわずかな部分をなぞらえる。しかしそれは本当にささやかな瞬間であって、彼のスケールは地球規模を超越している。国立新美術館で展示されている作品群の一部を覗き見る限り、彼の瞬発力とその壮大なスケール感は、我々凡人の手におえるものではない。
文化大革命の時代に生まれ、天安門事件のとき祖国を離れ、それでも彼の根底には祖国が常に存在しているらしい。北京五輪でチャン・イーモウとともに開会式の演出を手掛けたりしつつ、必ずしも祖国を肯定せず、世界規模の作品、あるいは宇宙規模のアートを送り出すのだ。
この「スカイラダー」プロジェクトもまたそのひとつで、数々の証言を積み重ねて、彼の存在と彼の作品を紹介する。宇宙へと向かうラダー(梯子)を作るのに、その綿密な設計と地元の方々との交流に作業。とてつもない事業を作り上げるのに彼はまるで遊びの相談をするように楽しげにプロジェクトを進めてゆく。
ここで知ることは、彼が生み出す「雇用」だ。
例えば崩壊したベルリンの壁跡に、再び壁を作っては壊すことを繰り返す事業は、地元の方の雇用を生み出し、行政からもその資金を捻出する。「スカイラダー」や「万里の長城」プロジェクトにも同じことが言える。彼の作品が設計され、大勢の人々が集い、その資金が動く。ある種資本主義を象徴しつつ、これらのプロジェクトは一瞬にして爆竹とともに消え去る、携わった人々はそのゴミを拾う。資本主義の生成から崩壊に至るまでを一瞬にして消し去ってしまうのだ。
この映画で彼の妻が感動のあまり慟哭するシーンがある。蔡國強はそんな妻の頭を優しく撫でて何事もなかったかのようにいつもの笑顔で天を仰ぐ。この映画の中にあるセリフで「彼の作品に成功も失敗もない。」というのがあって得心する。彼は作品そのものではなく、その過程にこそ意味を見出そうとしているのではなかろうか。
これらの壮大な作品を傍から垣間見るだけでは何もわかるものではないが、彼の示そうとする夢の一部だけはぼんやりと伝わってくるような気がする。





にほんブログ村 映画ブログ 映画日記へ

にほんブログ村 グルメブログ 日本全国食べ歩きへ

にほんブログ村 旅行ブログ 歩く旅へ

にほんブログ村 その他スポーツブログ スポーツ好きへ

ブログランキング・にほんブログ村へ

こんなブログもやってます(=^・^=)
KINENOTE
Filmarks
goo
FC2
Muragon
seesaa
Livedoor
楽天ブログ
ameba
wordpress
Hatena
にほんブログ村
人気ブログランキング
Twitter
Facebook

ブログサークル
ブログにフォーカスしたコミュニティーサービス(SNS)。同じ趣味の仲間とつながろう!


×

非ログインユーザーとして返信する