PLAN75 早川千絵☆
シネスイッチ銀座で『PLAN75』鑑賞。
大ヒット公開中|映画『PLAN 75』30秒予告編
この劇場に2階席があるのを知ったのは最近のことで、映画館の2階席ってシネコン中心の映画館業界ではちょっと珍しいのではないか。昭和30年代からあるシネスイッチ銀座。
この映画はSF映画だ。75歳になると安楽死することを選べる制度。オープニングの残酷な始まりは、夢のような制度へのきっかけとなったことが暗示される。この冒頭のシーンも含め、この映画には廊下や道路などが印象深く示される。向こう側とこちら側。黄泉の国と現実。いろいろなことが連想される。
この映画をどの視点で見るか?高齢者か若者か?こうした立場を超えた普遍性のある映画だ。SFなのに現実に見える。SFと現実を行き来するツールに電話が使われる。『由宇子の天秤』で、凄まじい演技を見せた河合優実さんが、この映画でも印象的な演技をする。あるシーンでは言葉を失うほどの感動が押し寄せる。オペレーターの彼女と主人公の高齢女性。倍賞千恵子さんと河合優実さんの2つの役は、対比しながらシンクロする。賠償さん演じる高齢女性がカメラに視線を向かわせるのと、河合優実さんが食堂でカメラに向かわせる目線は同じだ。河合優実さんが電話越しに最後の確認をする声の演技があまりにもリアルで慟哭する。すごい!
映画が海外の映画祭で高く評価されて、劇場挨拶に颯爽と登場した倍賞千恵子さんは、この映画を最初断ろうと思ったと語っている。あまりにも残酷な話しなので、お断りしようと思ったと。それでも引き受けた理由は映画の中にある。
この美しいシーンで奏でる「リンゴの木の下で」の意味は定かでないが、「リンゴの木」の示す”死”と”永遠”というイメージは一種のお墓参りのようなメッセージではないか?木の下で眠る故人との対話の中で、主人公が最後に決意するシーンはあまりにも感動的だ。
【そえまつ映画館】#78「PLAN 75」を映画評論家の添野知生と松崎健夫が語る!
我々は死んでゆく。
しかし”死”を選ぶことはできない。
そのジレンマを抱えて生きているのだ。
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