#ダリチョコ の映画とグルメ

しょーもないブログです。I am stupid anytime.

無敵の思考 ひろゆき著

ひろゆきこと西村博之氏の著作を見かけて読んでみた。
ひろゆきさんというと「冷笑系」と言われる、要するに気に入らないタイプだ。

知性と些末な情報を駆使して、相手を蔑む姿勢。「それって、あなたの考えですよね!」と否定してこき下ろす。こういう方の存在が浮き上がる世の中ではある。

無敵の思考
無敵の思考
大和書房
Digital Ebook Purchas

1976年生まれのひろゆきさんが、2017年頃連載されていたエッセイを本にまとめたらしい。極めて合理的な考え方がとても現代的だと思う。


「無敵」
という大上段に構えたタイトルは、ひとことでまとめると「デフレの思考」だと思った。日本がどんどん衰退してゆく過程に生じる考え方には学びがある。我々が学生の頃は、日本の成長は永遠に続く、というなバブル思想にどっぷり浸っていたので、ひろゆきさんの考え方を受け入れることに抵抗感はあるが、冷静になるとこれが現実なのだと納得する。


ひろゆきさんが時々、著名人との議論で相手を怒らせるときがある。逆にひろゆきさんは自分が感情的にならないように努めている、というくだりで、「感情的になると能力値が下がり、相手を有利にさせてしまう。」というのはとてもわかる。自分が怒りっぽいからだ。

怒らないこと (だいわ文庫)
怒らないこと (だいわ文庫)
大和書房
もう、怒らない (幻冬舎文庫)
もう、怒らない (幻冬舎文庫)
幻冬舎
Digital Ebook Purchas

このあたりはかつて読んだ本とも共通する。
怒りもそうだが、消費意欲も膨らんでゆくものだ。そしてひろゆきさんは「消費者は一生幸せになれない。」という。


人材不足に苦しむ会社が増えていると聞くが、ここも端的にまとめている。年収が高い理由をふたつに分けて、

優秀な人しか入れないから年収が高い

高くないと人が来ないから年収が高い

という抽象化は見事で、むしろ「一度辞めたけど戻ってきた人が多い会社は案外いい会社かも」と書いている。復職制度と復職する方を受け入れる度量とか組織の雰囲気とか、いろいろ必要条件はあるだろう。


自分は変えられるけど

他人は変えられない

という前提で、相手を説得したりするよりも、自らの考えを柔軟に変化させるほうが合理的だということなのだろう。


バカは「自分にごほうび」をする、という説も身に染みる。何か頑張ったから「自分にごほうび」をするムダ。精神的なお金の使い方はムダが多いのだ。高級ブランドを身に着けると、人が寄ってきて褒められりおだてられたりするものだが、それは本人を見ているわけではない。ひろゆきさんは高級ブランドに身を包んでいる人を「私はセンスがないけどお金はあります。」と宣伝しているようなものだと断じている。さらに、衝動買いをしていいことなどほとんどない、とも書いている。


世界で格差が広がり、日本はさらに貧しい国へと落ち込んでゆく中で、二極化する社会をひろゆきさんは想像します。ロボットなどで仕事を失う人も出てくるでしょう。スキルで仕事を手に入れる人と、何もしないで仕事を奪われてゆく人。そんな二極化が「格差」を生じさせてどんどん対立してゆくのではないか。


読み終えて思うのは、この傾向を止めることはできないということだ。
どんなに耐えても頑張ってもデフレは経済も思想も習慣も悪い方向へどんどんと変えてゆく。その代表のようなひろゆきさんの発想は極めて現実的だ。とてもマネできない、という側面はあるかもしれないが、それでもひろゆきさんの世代が抱く「非消費生活」は、買わないという意思と無意識に買わせようとする企業戦略とがマイナス方向で衝突するようなイメージだ。


かつてはより良いものにより高い価値をつける、というような時代もあったが、もうそんな時代はとっくに終わっているということなのだろうか。とても勉強になる著書ではあるが、読み終えてどんよりした気持ちにもさせる内容だ。


少し前までは、自分の意見や考えに近い本ばかり読んできたが、最近は自分にバランスを与えるため、逆の発想にも目を向けるように努めている。極端で過激な発言や思想は受け入れがたいが、反対意見の内側をよく観察すると、同じような感覚があったりするものだ。いま分断の社会だからこそ、多くの意見に耳を傾け、一度はそれを受け止めて、整理したうえで反論するべきではないか。愚かにも感情で対立することが多い世の中のようなので、なおさらそう思う。ひろゆきさんのこの本も、説得力のある考え方は学ぶ点がある。







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