#ダリチョコ の映画とグルメ

しょーもないブログです。I am stupid anytime.

Golden Lion winners(金獅子賞) 「Rashomon(羅生門)」


The Guardianで、ヴェネチア映画祭金獅子賞ベスト20が掲載されていた。


国際映画祭で受賞した作品が、その後の世界興行に乗って広まってゆくというやり方は、ハリウッドの巨大資本による興行とはまるで違う手法であって、大人の映画であったり、製作費は少ないが大物映画監督の作品だったり、大資本とは一線を画す作品が並ぶ。
日本だと北野武監督の「HANA-BI」以来遠ざかっているが、この映画祭の歴史的背景から、黒澤明監督の「羅生門」を取り上げないわけにはいかない。

ガーディアンに寄稿したLuke Buckmasterの記事は真摯にこの映画を捉えていると思う。

The underpinning concept has a curious effect on performances and the nature of the people being portrayed, Kurosawa raising more questions than he answers.

根底にあるコンセプトは演技や描かれる人々の性質に奇妙な影響を及ぼし、黒沢は答えるよりも多くの疑問を投げかける

ハリウッド映画、昨今のマーベルやDC系の映画の面白さをそれなりに理解しようと努めるものの、どうしても腑に落ちないのは、全てを言葉で説明し、全てを善悪などの二文法で決着してしまうあっけなさだ。見終わったあと何も感じない。どういうストーリーだったかも思い出せない。そんな映画が多すぎるように感じる。しかし「羅生門」は違う。セリフはほとんどそぎ落とされ、人物の鼓動や息遣い、光と影、汗と風など、あらゆる表現が印象的だ。そして何より、”犯人捜し”というサスペンスから全く違う哲学へと誘う面白さは、時代を超越して画期的だと思う。

こうした目線で金獅子賞を見直すと、ブニュエルの「昼顔」やドライヤーの「奇跡」、あるいはタルコフスキーの「僕の村は戦場だった」なども、この系譜の上にある作品であって、見る側に何かを説明することを極力避けて、何かを感じたり考えたりさせる映画だ。


この話題に結論づけをするつもりはないが、大資本の興行による作品で、なんでも説明してくれる映画もいいが、このように古き良き映画、そして考える映画を見る機会があってもいいのではないか。つけくわえると、これらの映画が映画館で上映されることを期待する。大勢の目でこうした映画を見直すことで、時代とともに価値も変化するのではないかと思う。

Rashomon Trailer (Akira Kurosawa, 1950)
世の中がさらに混沌とする中で「羅生門」のような切れ味の映画をじっくり見るのもいい。
(=^・^=)


黒澤明系の記事は下にリンクしました。中でもお気に入りの記事はこれ。



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