ぼくは君たちを憎まないことにした キリアン・リートホーフ監督
あらすじはタイトルでほぼ言い尽くされている。予告編などを見ればドラマの筋書きはおおよそ予想がつくだろう。偶然だが、この日の前日に鑑賞した「理想郷」という映画と極めて対比的。
妻を殺した憎きテロリストを「憎まない」とフェイスブックに書き込んだら、大変な反響になるという映画。
われわれがあまり知らされていないどこかでテロは起きている。印象が強いのはニュージーランドのクライストチャーチで起きたテロ事件。
当時の首相ジェシンダ・アーダーンが現場に訪れて、「テロリストの名前を呼ばない。」と宣言する。この映画と同じだ。テロリストを憎めば、彼らの期待に応じることになるのだ。しかし現実はそう簡単ではない。「シック・オブ・マイセルフ」の主人公は有名になりたくて自虐的な行動に出るが、この映画の主人公は朝起きたら一躍有名人になっていた、ということを裏返すような現実。
幼い子供がこの父親と生活してゆくうえで、父親もまた成長を求められる。そんな厳しい現実がこの映画のテーマだろう。この赤ん坊が少年になったころ「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」(あちらは父親を失う話だったが)のような喪失感を抱いたとき、果たして本当に憎しみを自分の外に捨て去ることができるのだろうか。
(町山智浩)最初、ごい人格者みたいな感じでマスコミに取り上げられて。「この人は素晴らしい。憎しみを越えてく聖人なんだ」みたいな。でも全然そうじゃなくて。
「そうなったらいいな」っていうことをこの人は書いてるだけなんで。
少し事情は違うかもしれないが、交通事故で妻娘を失った方のことも重なる。ある日突然失った方の気持ちを察することは難しいが、それよりもむしろ、メディアに露出して悲劇のヒロインのようになった人物がその後に背負う別の負担のことをこの映画は描いていいたと思う。
上流国民/下流国民 橘玲著(小学館新書) - dalichoko
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