バービー グレタ・ガーウィグ監督

バービー

オープニングのワーナー・ブラザースのロゴからピンク色。前編ピンクで彩られた映画。
公開初日の祝日の朝一番に日比谷で鑑賞。劇場はほぼ満席に見えた。最前列までびっしり。ピンク色に身をまとった方もいたようだ。

Barbie | Main Trailer

グレタ・ガーウィグ監督のインタビューを読むと、もともとこの企画はマーゴット・ロビーが権利を持っていて、本人の意思もあって映画化することになったとか。マーゴット・ロビーしかこの役を演じることはできないだろうというほど印象がピッタリだった。彼女はすごい。

TVシリーズの「アグリーベティ」で活躍したアメリカ・フェレーラと彼女の娘を演じたアリアナ・グリーンブラットのふたりがとてつもなく重要な役回りで登場する。結論から言うと、とてつもない映画だった。英語のわかる観客は大爆笑の連続。しかしただのコメディではない。それはオープニングのシーンから明らかだ。砂漠のシーンから始まるこの映画の意味は冒頭のこのシーンでほぼ語り尽くされている。
「トイ・ストーリー」シリーズから始まって、おもちゃのを擬人化したドラマは、最近だと「ミーガン」やカズオ・イシグロの「クララとお日さま」などへとも印象が訴求してゆくような気がする。捨てられるおもちゃ、という主人公を社会の変化に照らして、様々なことを言わんとしているように思えた。深読みかもしれないが、戦争や虐待など、人類が抱える矛盾までもこの映画で語り尽くせるように感じる。間違っているかもしれないが、それほど心打たれる映画だった。感動で言葉を失う。



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