#今_何処 TOUR2023② #佐野元春 「旅の支度」
「斜陽」 幻想、狂騒、暴想、ブルジョアな妄想、
ゆっくりこの下り坂を降りていこう 行き着くところまで
アルバム「Visitors」の「SHAME」、偽り、策略、謀略、狂騒、偏見、強圧、略奪、追放、悪意、支配、が重なる。
ここまで8曲、「今、何処」からの楽曲を一気に演奏する。その空気は、かつてハートランドの時代、ドライブ感で疾走するような空気ではなく、まるでスウィングしているようだ。その代わり、言葉にされる楽曲の全てが辛辣で厳しい。喉元に銃を突きつけるような鋭い言葉を優しいメロディに乗せて会場を包み込む。極めて対位法的な空気。
中盤は「エンタテインメント!」から「詩人の恋」まで、コヨーテバンドで築いてきたアップテンポな曲で会場を盛り上げる。バンドは、佐野元春のバックではなく、みずからバンドとしての機能を全面に押し出している。ステージアクションも演奏も極めて充実していて、演出などなくても聞き入ることがでいる。かつてハートランドではホーンセクションを含む、厚みのある演奏だったが、コヨーテバンドのようなシンプルな構成でも十分聴き応えがある演奏が披露される。いやむしろ、シンプルであるがゆえに研ぎ澄まされた強烈な演奏が観客を圧倒する。極めてハードな演奏だ。「La Vita e Bella」から「純恋 (すみれ)」あたりの楽曲は、コヨーテバンドの定番で会場の盛り上がりも最高潮に達する。そして「詩人の恋」でその歌詞を耳にしてこみあげる。「愛が分母」では、子供たちに伝えたいメッセージだと断言する。
君の身体に 冷たい影が差すなら
光を集めるために おれはなんでもするだろう
ハルナツアキフユ 風は光になって
私たちはずっとここにいる
詩人とは元春さん自身のことか。この歌詞の”冷たい影”は、竹原ピストルさんが「アメージング・グレース」でアレンジしたミジンコにも重なるものではないか。病魔と死。なんと美しいメロディと歌詞。
眠りなれた このベッドをたたんで
明日の旅の支度を 旅の支度をするときがきた
誰もが愚かになる「純恋(すみれ)」は、愚かさの影にある誰かへの思いが見える。
狂おしい時代に生きている君 天使たちが静かに堕ちていく
壊れた現実は自由への旋律 あの寂しげな瞳に気づくのはいつ?
そして終盤は、再び新譜「今、何処」からの素晴らしい楽曲を打ち付ける。「大人のくせに」では、この社会のかかるストレスを跳ね返すような力強さを込める。
ひとりだってずっと歩いていけるぜ
そうさ英雄もファシストも いらない
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