大いなる自由 セバスチャン・マイゼ監督

大いなる自由

Große Freiheit - offizieller Kinotrailer - Kinostart am 18.11.2021

冒頭のなんとも衝撃的なシーンとラスト。そしてテロップがまったく音もなく流れる最後まで腰を抜かすような衝撃が押し寄せる。プライド月間だった6月を軸にこの映画が公開されるのもまたタイムリーで、この運動が1969年を起点に始まったことと、この映画の内容は大きく重なり合い意味を持つ。


しかし・・・
この映画は必ずシミゲイやLGBTの映画のことだけを扱った映画ではない。ネタバレになるので書けないのだが、あのラストはドラマの主題を超越する結論を用意していた。とてつもなく驚くべきラスト。あの音、鳴り響く音。


音といえばこの映画の始まりも不思議な音で始まる。カシャカシャという音はどうも映写機の音のようだ。しかし画面は違和感のある場所を映す。静かに見守るとそこで何が起きているのかおぼろげに理解できる。彼らが抑圧された存在であることは映画を見ればわかることだ。セバスチャン・マイゼ監督は敢えてこのシーンを美しく描かなかったと語っている。愛ある行為の真実をここで示す。


おぞましい刑務所生活を延々と表現するこの映画表現には”大いなる”意味がある。欲求を抑えきれない主人公のハンス。彼の長い長い人生の20年以上に及ぶ刑務所生活をリアルに映し出す。そして時折彼が口にするタバコに火をつけるシーンが美しく印象的に描かれる。彼の人生は、このマッチの灯火のように消えてゆくのか。


戦後1945年から1968年まで続いたドイツ刑法175条の理不尽な実態が最後の最後で主人公のハンスに突きつけたものは何か?





宮益坂の新しい映画館は照明を落とした大人の映画館の様相だ。


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