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現代社会の「課題」と「解法」 ジャック・アタリ

あろ雑誌をぼんやり眺めてたら、ジャック・アタリ氏のインタビューが掲載されていて興味深かった。聞き手は「未来を語る人」の大野和基氏。




1、「世界の分断」はこれからも進む


大野和基氏は、①ウクライナ支援国 ②ロシアに近い国 ③(インドのような)独自のスタンスを取る国 の3つを並べ、アタリ氏に今後の世界の動きを質問する。アタリ氏はこの質問に応じ、


(1)分断自体は新しい現象ではない。
(2)この分断は豊かな国と貧しい国の分断であり、民主主義と非民主主義の分断だ。
(3)民主主義の捉え方がそれぞれ大きく異なる。


と説明する。そして、かつて日本経済が世界を席巻しようとする時代(「ジャパン・アズ・ナンバーワン」(1979年)エズラ・ヴォーゲル著)を引き合いにして、中国が世界の覇権をグリップする時代は来ないと断定している。中国共産党が国内を結束させる方法はナショナリズムで、ナショナリズムとは敵国を持つことだという。そしてアメリカ側は、中国が軍事化することをある意味歓迎していて、軍事費予算が膨らむことで軍産複合体を中心とした経済が国を支えているという矛盾を露骨に受け入れるというものだ。これは先ごろ読んだ「新しい戦前」という本にもあるとおりで、日本も同じベクトルにある。


長いデフレで資本をアメリカに抜き取られた日本が中国との関係を維持するのは文化面や学術面における個人レベルでつながることだとも付言している。


ここは中国が日本に対して丁寧に接点を探ろうとする傾向が見て取れる。逆にアメリカは、去る11月に習近平国家主席が岸田首相と会談したことを警戒し、日本の裏金疑惑をリークし、政権をつぶしにかかっているという構図だ。


2、「多くの移民」は負の影響を及ぼしうる


大野和基氏は、移民問題についてもアタリ氏に聞いている。移民が社会問題化する中で、デンマークのように移民に対して厳しい姿勢をとる国もある。


これに対しアタリ氏は、Franceという国名が「侵入する部族」という意味がらきていることを示し、国境を閉鎖することがあってはならないと説明する。そして移民に慎重な日本には「まず女性に対してもっとハイレベルなポジションを与えることから始めるべき。」と説く。移民を受け入れる前にやるべきことがある、という極めて真実に近い発言だ。この発言は人口減少に進む日本の将来不安を前提としている。


3、「Chat GPT」は新しい補助器具だ


最後に生成AIについても言及し、これは上位中産階級の仕事に強いインパクトを与えると説明する。


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そして最後に、気候変動問題にまで言及し、地球に存在する人間は「運命共同体」であって、Economy of life(命の経済)という概念について説明する。産業構造や個人の経済行動を根本的に見直さなければならないと力説している。


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わが母校でアタリ氏が2022年に講演している。


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