#ダリチョコ の映画とグルメ

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#池上彰 の教養のススメ③ 「無宗教国ニッポン」

4限目 ニッポンの会社の神さま仏さま



上田紀行教授と池上彰さんの対談で「無宗教国ニッポン」について語っている。とても刺激的な話で面白かった。(上田先生が宗教にカミングアウトするまでのお話も面白い。)


日本はなぜ自殺率が高いのか?という切り口からこの国の宗教について考察する。この国に「生きずらさ」は、受験で精魂使い果たし、入学できてもやることがない。かつての寺子屋は消え、オウム真理教信者の若者は「寺は風景でしかない」と語る真理に迫る。カルト宗教に限らず、あらゆる信仰は人を救う可能性がある。どの国でも仕事や学校や家族を超えて、心に信仰を抱えているから逃げ場がある。


では日本はなぜそれがないのか?


それは宗教に代わるものが戦後存在したからだ。それは


会社


だという。確かにかつての会社は終身雇用で年功序列。出勤すれば見捨てられない。ニッポンにおいては会社が宗教だったのだ!


ところが高度成長期に都市化が進む過程で、家父長制(大家族)が核家族化してゆき。いつしかバブルが崩壊して、正規社員も削られてゆく。おカネだけが価値とされた時代が消えゆくとともに、宗教になりかわる会社が消えてゆき、だれもが逃げ場を失ってしまったということなのろう。


うつ病社員が増え、会社の同僚が救おうと訪ねたら自分もうつになった、という笑えない話の先には、もう逃げ場がない、だれも救ってくれないというこの国の社会構造が示される。


おカネだけが価値の社会で、父親は経済力だけが存在価値だったのに、いつしかリストラされて無価値になる。そして家族も崩壊する。家父長制の大家族であれば、大勢の家族の誰かが救いの手をさしのべる可能性があろうが、それすらも許されない。細田守監督の「サマー・ウォーズ」のような風景はもうこの国から消えてしまったのだ。



会社


はもう誰も救ってくれず、地域も国家も誰からも見放され、未来を描くことができない人々が自ら命を絶つことを誰が止めるのだろうか。


上田紀行教授のお話はとても明快で楽しいが、あまりにも現実的でちょっと辛くなる思いがする話題だった。



自分にもささやかな祖母への思い出がある。しかしながらその手はいつしか離れ、そのぬくもりすらも記憶から薄れてしまった。祖母のしわしわの手が、いま見る自分の手に重なる。あの頃は親戚一同が会して年に一度は賑やかな時間を過ごしたものだ。その記憶もまた薄れてゆく。気づけばもう近くに家族はいない。



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