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#資本主義の精神分析 ① セドラチェク/タンツァー著

2月、3回にわたってこのブログでも紹介した、セドラチェク教授の「善と悪の経済学」の続編として2018年6月に日本でも東洋経済新報社から翻訳された本。


続・善と悪の経済学 資本主義の精神分析
続・善と悪の経済学 資本主義の精神分析
東洋経済新報社
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もとはといえば、大野和基氏による「未来を語る人」で紹介された世界の経済学者のひとりセドラチェクがいて、それから注目しているという経緯。


はじまりは恐ろしい。「リリスと資本主義の悪魔」というリードから始まるこの本は、経済学というより物語を読むような感覚で、知られざる古代ギリシャ神話に登場するリリスエヴァンゲリオンにも登場する)の話。産み落としてはその子供を殺すアダムの最初の妻と呼ばれる魔女。これを成長資本主義の限界と重ね、常に生産と破壊を繰り返すこの社会を重ねる。



フロイトに言わせれば「自然科学はすべて神話にたどりつく」というように、リリスの物語から資本主義を切り裂いてゆく。


第1部 成長の誕生の最初から、リリスを例えとしたおぞましい資本主義の矛盾が示される。マルクスが「システム」を問題視したとおり、「システムは個人を抑圧し破壊する」。経済システムの病とは「自分が何をしているかわからない。」という点。リリスが生んだ子供を自分で食べるという場面は、世界には大勢飢えた人がいるというのに、満腹な人にさらに食べさせようとする。


第1部第3章では「アキレウスの怒り」をテーマとして、戦争が「文化をはぎとる装置」というフロイトの言葉を引用する。「人間の選択は闘争か逃走のどちらかだ」という。スマホやPCの普及でゲームが欲望や攻撃性を増大させ、生活の時間が失われてさらに攻撃性が生まれるというのは、ハンセンの「スマホ脳」でも言われたことだ。かたやこうした先進技術のために地球規模の分業が行われ、製造工場では長時間労働などで死者が出ている。斎藤幸平教授の「人新世の資本論」でもこれは示された現実のようだ。



Achilles Last Stand (Remaster)




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